夏をあきらめて [音楽]
ぼくが通っていたのは某公立高校の進学校。
ようやく無事に3年生へ進級することができた。。
高校生活も今年で終しまい(留年しなければ)で、ぼくのあたらしいクラスは文系の男女混合。
新年度、学級委員をはじめ、各委員会のクラス代表を決めるにあたり、
絶対に学級委員だけはやらないぞと、
小学生の頃の苦い記憶が頭をよぎった。
そんな心配をよそに、あてがわれたのは、なぜか「保健委員」だった。
「保健委員」は男女ひとりづつ。 たまたまぼくと一緒に「保健委員」になった彼女。
あった瞬間から
「あっ この人とは仲良くなれそうだ。 心を開けそうだ。」
という予感がひしひしとあったけど、あくまでも冷静をよそおっていた。
昔からそうだけど、身近な存在で積極的な女(ひと)に惹かれる事が多くて、
すこし距離をおきたかったのだ。
話は変わって、当時サザンに、はまっていた僕。
ほぼすべてのアルバムを揃え・・シングルのベスト盤などを勝手につくり・・・テープにとって毎日のように聴いていた。
ただひとつ「ヌードマン」をのぞいては。
そんなある日、ふとした事から彼女とサザンの話になり、
なんと彼女は「ヌードマン」のLPをもっているというではないか。
割れ鍋に閉じ蓋。 渡りに船。。 欠けていたパズルのピースが埋まった気がした。
さっそく貸してくれるというので、テープに録らしてもらい、これまた毎日のように聴いた。
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そして季節はどんどん夏に近付いていく。 いちばん好きな季節だ。
はやく海に行きたい、そして泳ぎたい。そんな気持ちが日ごとに強くなって行く。
彼女ともそれからはいろいろなことを話すようになって、少しずつ気持ちが近付いていって、惹かれていくのを感じていた。
彼女と一緒に海に行けたらいいな、なんて思ったりもした。
けれどある日、彼女は膝が悪くって、海に入る事は難しい、出来ないって聞いた時。
この人と夏の海で一緒に泳ぐ事はできないんだって、とても悲しかった事を覚えている。
いまでも「夏をあきらめて」を聴くと、
あの夏前の17歳の記憶がよみがえってしまうのです。
おしまい
「夏をあきらめて」は3曲目に
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